【第三話】科学の力で話し相手まで作っちゃおうず!
終わりなき日常
研究者とは,孤独なものである。
そんな言葉は知っていた。
多分,この道を目指す前から。
自分がいざそうなっても,
いいんだ,学問を愛しているんだ。
そうやって,自分に言い聞かせ…
でも,俺達だって霞を食べていきてるんじゃないし,
寂しいものは寂しいよ。
誰かに会いたいよ。
誰か話して欲しいよ。
そう思う時だってあるよ。
――こんな日が,きっとそうだ。
チャレンジ
そんなある日。
院生は,考えた。
精一杯無い頭を駆使し考えぬいた。
どうしたら,こんな生活を抜け出せるか。
どうしたら,幸せになれるか。
そして気がついた。
到底分かりっこなんか無い,
リア充には決して分かり得ない論理の飛躍で。
「あれっ!?何か降りてキタで!!!」
「話し相手がいないんだったら,それっぽいのを自分でプログラミング技術を駆使して作ってしまえばいいんじゃね」
他の院生は,「ううん…」と首を傾げてこういった。
「それ,逆に寂しくなるタイプじゃないっすか…」
院生たちは黙った。
指導教官からハードパンチ貰った時くらい詰まっちゃった。声が出ない。
でも。
やがて。
「それで幸せになれるならいいかwww」
そう。
そうだ。
幸せになるんだ。
幸せになってやるんだ。
院生たちの思考はまるで太陽のように,明るいものなのだ。
(そしていつか燃え尽きるんだ…)
活動の展開(文系院生がプログラミング開発敢行)
ソフトウェアの名前:The Better Wall
目的:愚痴を優しく聴いてくれて,返事をしてくれるソフトウェアを開発する。
環境:Windows対応。プログラミングはHSPで。
使用:Twitterのような要領でメッセージボックスに愚痴(テキスト)を入力する度に,優しい男の音声(CV:N大のJさん)または女性の声(CV:癒し系と評判の,通称アロワナさん)が流れて返事してくれる。「大変だね」とか「俺は味方だよ」など。女性版は人気の高い三重弁で喋ってくれる。そして零した愚痴を最後にまとめてtxt形式で出力できる。
院生たちには彼女がいない(最近出来た裏切り者もいる)。
うん…。
友達もいない。
家族も遠い。
誰も話を聞いてくれない。
時には,弱音を吐きたくもなる。でも,弱音を聞いてくれる人だって大変だし,そういうのはきっと信頼関係が必要なんだ。
夜,一人で原稿を書いていて寂しい時もある。
優しい声がほしい,でも。
相手だって人間だもの。
嗚呼,神様!!あなたが無慈悲にも「壁にでも話してろ」というのなら,私達は私達の技術で少しマシな壁を作るだけよ!!
たとえ,
どんなに,無表情でも。
自動的でも。
実際は,たかが70行(制作30分)のプログラムでも。
…そこまで来てるのよ!俺達はそこまで来てるのよ!
院生のプログラミング技術を舐めるなよ。今どき文系だってこの程度はデフォルトやで。
使い方
画面はこんな感じ。
1. メッセージボックスに愚痴を打ち込んで,「愚痴を話す」ボタンをクリック。すると優しい相槌が流れて,同時に自動的に愚痴を記録する。
2. やめるときは「もうやめる」ボタンをクリック。そうするとtxt形式で出力。
それはこんな感じ。
それだけ!
それだけだよ!
っていうかいい声してんなー!!
職業柄寂しい人は是非どうぞ!
Enjoy!
ここからダウンロードできます!
でもWindowsでしか動きません。すみません。
評価
良い感じに完成しました!
プログラミングもしちゃうんだもん!
これで寂しくなんかないもん!
…寂しくなんかないもん。
ないよ?
それで,ほら!
なんか「生きてる」って感じがする!
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3. 愚痴を聞いてくれるソフトウェアを作る
贅沢度 :☆
面白さ :☆☆
手軽さ :☆☆☆
総合幸せ度:☆☆
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こんな感じで,不定期で,ちょっと楽しいけど,
バカバカしくてしょうもないことによってQOLを上げる作戦を紹介していきます!
次回の作戦活動は!
【ロケット花火2013本でキリストの生誕を祝ってやるよ!】
お楽しみに!(ここに書いたのが実現することはありません)